参院選の結果が確定し、岸田文雄首相は強化された与党の基盤のもとで政権運営に入る。ただ、実力者だった安倍晋三元首相が凶弾に倒れたことで、安倍氏不在の新たな秩序づくりが急務となっている。野党第1党・立憲民主党の泉健太代表は、野党がバラバラで戦った選挙をどう総括し政権に対峙(たいじ)していくのか、難しいかじ取りを迫られる。
安倍派、衆目が一致する後継者不在
自民党が単独で改選過半数を確保した参院選から一夜明けた11日、党総裁としての記者会見に臨んだ首相は、冒頭から不慮の死を遂げた安倍氏について言葉を重ねた。「卓越したリーダーシップと行動力をもってこの国を導いてきた」などとたたえ、「安倍元総理が愛した日本をより明るく元気なものとして、次の世代に引き継いでいかなければならない」と、その遺志を引き継ぐ考えを強調した。
原文出處 朝日新聞