大リーグ・エンゼルスの大谷翔平が、10日(日本時間11日)のアストロズ戦に先発登板する。ここまで9勝の大谷は勝利投手になれば、1918年のベーブ・ルース以来の「1シーズンで2桁勝利と2桁本塁打」に到達する。そのカギは、どこまで長いイニングを投げられるかとなりそうだ。
大谷は少しでもマウンドに立っている時間を長くするため、立ち上がりから飛ばすことはない。8月25日の前々回、9勝目を挙げた今月3日の前回ともに、一回の速球は94、95マイル(約151~153キロ)。これでも十分に速いが、力を入れたときは100マイル(約161キロ)をマークする大谷にとって、全力ではない。
理由は、いかに「九回の(抑え投手)イグレシアスに回すか」が、チームの勝利につながりやすいからだ。前々回のオリオールズ戦。大谷は2点リードで勝利投手の権利を持ち、5回で降板したが、救援陣が逆転を許した。
前回のレンジャーズ戦は7回を投げきり、勝ちパターンにつないだ。大リーグ4年目で最多の117球を投げ、「自分の自信につながる。打たれて終わるか、抑えて終わるかで、100球を超えたところでの使われ方も変わる。そういう意味で、いい結果につながった」と好感触を口にした。
アストロズは、エンゼルスと同じア・リーグ西地区で首位を走り、シーズン終盤に来て、チームのモチベーションは高い。実績十分のアルテューベ、コレア、ブレグマンらを擁する強力打線は健在。大谷がベーブ・ルースが打ち立てた大記録に並ぶには、エンジン全開となる前の試合序盤をどう乗り切るかが、ポイントとなりそうだ。
原文出處 朝日新聞