台湾相撲協会の李明峻理事長が東京五輪開幕に合わせ、産経新聞の取材に応じた。
コロナ禍のため、緊急事態宣言下で実施される東京五輪。準備作業などは私たちの想像を超える難しさがあったと考える。関係者の皆さんの努力に頭が下がる思いだ。近年、台日関係は非常に良好で、特に日本から3度にわたって台湾に計330万回分以上のワクチンを支援してくれたことに多くの台湾人が感動している。
3回目のワクチン97万回分が台湾に到着した15日夜、台湾の最も高い建物「台北101タワー」の外壁に「東京五輪の成功を祈る」との文字が点灯された。台湾の民衆の気持ちを代弁しているメッセージといえる。東京五輪をぜひ成功させて、「人類がコロナウイルスに打ち勝った証にしてもらいたい」と多くの台湾人は心から願っている。
コロナ禍前の2019年、台湾の総人口の約5分の1にあたる延べ489万人が観光客として訪日した。多くの台湾人は東京五輪を楽しみにしていて、期間中に訪日して直接観戦することを計画していたが、コロナのため行けなくなったことは本当に残念だ。東京五輪に出場する台湾選手団は計68人。アジア大会などで優勝経験を持つバドミントン女子シングルスの戴資穎選手を含め、重量挙げなどの種目でメダルが期待できる選手は複数いる。テレビを通じて台湾選手と日本選手にエールを送りたいと考えている。
個人的に残念に思っていることは、せっかく日本で開催される五輪なのに、相撲が競技種目になれなかったことだ。私たち日本留学経験者は台湾で相撲を普及させようといろいろと努力しており、ここ数年、各地域で相撲協会が相次いで成立するなど、人気が高まりつつある。コロナ禍が落ち着いたら、日台でアマチュア相撲の交流イベントを開催したい。
原文出處 產經新聞