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モデルナワクチンの特徴は? 高い有効性、腫れる場合も 20210627


新型コロナウイルスワクチンの職場や大学での接種が本格的に始まった。いま使われているワクチンは、米モデルナ製だ。米ファイザー製と同様に、高い有効性が報告されている。安全面でも大きな問題は指摘されていない。どんなワクチンなのか。

最終段階の臨床試験(治験)によると、2回目の接種から2週間たってからのワクチンの発症予防効果は94・1%だった。接種していない場合と比べ、発症するリスクが約17分の1に減った計算になる。

世界保健機関(WHO)のまとめでは、このワクチンがウイルスを無力化(中和)する能力への影響は、英国で見つかった変異株(アルファ株)では「低下なし~微減」としている。インドで見つかった変異株(デルタ株)についてはわかっていない。

一方、副反応としては、日本人を対象にした治験で、接種部位の痛み(1回目82.7%、2回目85.0%)や頭痛(同13.3%、同47.6%)、疲労(同18.7%、同63.3%)、筋肉痛(同37.3%、同49.7%)などが挙げられている。いずれも接種後1~2日後に現れて、数日続くという。

特徴的なのは、接種から1週間ほどたった後でも、接種した場所が腫れる反応があることだ。米国では「モデルナ・アーム」などと呼ばれることもある。

1回目の接種後、1%ほどの人にみられ、直径10センチ以上の範囲に出ることもあるという。アレルギー反応の一種と考えられ、1回目でこの反応が出ても、2回目を受けることはできる。

頻度はまれだが重大な副反応として、「アナフィラキシー」も報告されている。症状が出ても、アドレナリン製剤を注射することで治療できる。

予防接種に詳しい川崎医科大の中野貴司教授(小児科)は、「アナフィラキシーが起きたときは、点滴を用意したり、必要なら救急車を呼んだりと、とにかく人を集めることが大切。対処が遅れれば命にかかわることもある。万一に備えた救護態勢を確認してほしい」と話す。

原文出處 朝日新聞