みずほフィナンシャルグループ(FG)は23日、東京都内で定時株主総会を開き、坂井辰史社長が2~3月に傘下のみずほ銀行で相次いだシステム障害について謝罪した。質疑応答の最中には、株主から坂井氏を株主総会の議長職から解任するよう求める動議が出たが、反対多数で否決。会社が提案した坂井氏を含む取締役13人の選任が諮られ、可決された。
午前10時に始まった総会の冒頭、坂井氏は「新型コロナウイルス感染拡大で日本全体が困難に直面する中、皆さまに大変なご迷惑をお掛けした。信頼回復に向けて誠心誠意、努める」とシステム障害について謝罪。有事に声を上げにくい企業風土など第三者委員会から指摘された障害の原因や再発防止策について説明し、株主に理解を求めた。
総会は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ観点から、昨年に続きオンライン配信と組み合わせて実施。出席者数は、昨年(417人)より少ない325人で、総会所要時間は昨年の1時間29分をわずかに上回る1時間35分だった。
みずほ銀行では2~3月、システム障害により、ATM(現金自動預払機)に5千超の通帳やキャッシュカードがのみ込まれるなどのトラブルが発生。みずほFGは坂井氏らグループ計11人の役員報酬を削減する処分を既に公表している。
原文出處 產經新聞