米国で条件付きで承認されたアルツハイマー病の新型治療薬「アデュカヌマブ」について、開発した米バイオジェンが、今後数年で数十億ドル(数千億円)を売り上げる可能性があると明らかにした。
バイオジェンの8日の会見によると、製品の出荷を2週間以内に始める予定で、全米900カ所以上の施設で治療を始める準備を整えている。投与対象の患者は米国に100万~200万人いるという。日本とEU、スイス、ブラジル、豪州、カナダで当局の審査が進む。日本を含め承認されるかどうかは決まっていないが、各国で患者側からは期待も出ている。
バイオジェンと日本のエーザイは、アデュカヌマブと同様にアルツハイマー病の原因とされる脳内にたまるたんぱく質を標的とした別の新薬候補「レカネマブ」も開発中で、日米などで治験を進めている。バイオジェンのミシェル・ボナッソス最高経営責任者(CEO)は会見で、「今回の承認は、アルツハイマー病治療薬開発の新たな時代を告げるものだ」と述べた。
原文出處 朝日新聞