アルツハイマー病の進行を抑えるために開発された治療薬「アデュカヌマブ」について、米食品医薬品局(FDA)が製造販売を条件付きで承認した。先進国を中心に高齢化が進む中、新しいタイプの認知症薬がいよいよ使われることになる。
認知症の患者は世界に約5千万人、国内に約600万人いる。高齢化の進行とともに、さらに増えると見込まれる。
これまではどんな薬が使われてきたのか。
認知症薬としては現在、アリセプトなど4種が国内で承認されている。
これらの薬は、症状の改善を狙うものだ。
生き残っている神経細胞を活性化させ、一時的に認知機能がよくなるが、病気は進行していく。
「25年までに新たな治療法を見つける」。2013年に英国で開かれた主要8カ国(G8)認知症サミットでは、閣僚たちが共同宣言を出した。高齢化が進む世界で、さらに高い効果がある薬への期待は高まっていた。
原文出處 朝日新聞