兵庫県神河町の山名宗悟町長(62)が新型コロナウイルスワクチン接種を、対象でないにもかかわらず集団接種初日の6日に受けていたことが分かった。山名町長は12日夜、朝日新聞の取材に「危機管理を担う立場から接種した。町民のみなさまに迷惑をかけたことは申し訳ない」と話した。
山名町長によると、毎週会議などで訪れる公立神崎総合病院内での感染リスクを考慮し、4月下旬に「ワクチンのキャンセル分や廃棄分を有効活用できないか」と副町長に相談。同病院事務長から「キャンセルが出たワクチンで対応できる」と返答があり、接種を決めたという。山名町長は同病院の開設者でもある。
神河町では65歳以上の高齢者に5月6日から集団接種を始めた。山名町長は同日に同病院で1回目を接種しており、「無駄にはできない」として、2回目を27日午後に受ける予約をしているという。
山名町長は「僕は圧力をかけたつもりはなく、副町長に相談しただけ」とも説明。接種について「あえて全面的に公表する必要はないだろうと思っていた。週明けに町民のみなさまには何らかの形でご説明したい」と話した。
山名町長は2009年に初当選。17年に3選した。
原文出處 朝日新聞