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マレーシアと断交した北朝鮮 実業家逮捕・米移送で受けた打撃


米連邦捜査局(FBI)が逮捕状を請求し、マレーシアで逮捕された北朝鮮籍の自称実業家ムン・チョルミョン容疑者(55)が米国に移送され22日、米ワシントンDCの連邦裁判所に出廷した。北朝鮮国籍者が米国に移送されて裁かれるのは史上初めてだ。ムン被告は朝鮮人民軍の工作機関、偵察総局の傘下で働いていたとみられ、マレーシアを拠点に長年活動。アジアでの不法行為の全容を知るはずの人物だ。北朝鮮は米国への引き渡し決定を受けマレーシアと断交した。バイデン米政権は金正恩(キム・ジョンウン)政権の急所を握った可能性が高い。

初の米国移送事案

ムン被告はマレーシアやシンガポールを拠点に、酒や時計など国連安全保障理事会の対北制裁決議が禁じるぜいたく品をシンガポールのフロント企業を通じて北朝鮮に送っていたほか、マネーロンダリング(資金洗浄)を行っていた。ワシントンの連邦裁判所は資金洗浄容疑で2019年5月3日に逮捕状を出した。FBIはマレーシア政府にムン被告の身柄引き渡しを要請、ムン被告は5月14日、現地で拘束された。だが、米国への引き渡しを拒否し、約2年間にわたって法廷闘争を繰り広げていた。

原文出處 產經新聞