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トランプ米大統領、2回目の弾劾訴追 史上初めて


米下院本会議は13日、トランプ大統領が支持勢力に「反乱を扇動」して連邦議会議事堂を襲撃・占拠させたとして罷免を求める弾劾訴追決議案を賛成多数で可決した。トランプ氏は2019年にもウクライナ疑惑で弾劾訴追されており、米史上初めて在任中に2回弾劾訴追された大統領として今後の政治的影響力が減衰するのは避けられない。

決議案の採決は賛成232、反対197。共和党からは下院共和ナンバー3のリズ・チェイニー議員ら10人が賛成に回り、4人が棄権した。

決議は上院に送られ、上院本会議で弾劾裁判が開かれる。ただ、上院共和党トップのマコネル院内総務は、トランプ氏の任期中に裁判を終結させることは困難だとして、トランプ氏の任期が切れ、民主党のバイデン次期大統領が就任する20日以降に裁判を開始する意向を明らかにした。

上院(定数100)の弾劾裁判で出席議員の3分の2が賛成すれば、トランプ氏は有罪となる。13日現在の共和、民主両党の勢力は50対49(20日以降に民主が1増)で、共和党から何人が賛成に回るかが大きな注目点となる。

また、トランプ氏が有罪となった場合、上院の過半数の賛成でトランプ氏は将来、公職に就く資格が剥奪される。

首都ワシントンでは、武装したトランプ氏の支持勢力による抗議行動を警戒して12日夜から厳戒態勢が敷かれた。20日の大統領就任式当日は、イラクとアフガニスタンの駐留米軍の3倍以上に相当する約2万人の州兵部隊が市内に投入される。

一方、トランプ氏は13日の声明で「暴力や法律違反、破壊行為をしないよう求める」と述べ、全国民に平静を呼びかけた。

原文出處 產經新聞