安倍晋三元首相(67)が奈良市で街頭演説中に銃で撃たれて殺害された事件で、無職の山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で送検=が「事件前日に銃弾を撃ち込んだ」と供述した宗教団体関連施設の付近を現場検証した奈良県警は、外壁にめり込んだ金属片を確認した。
手製の弾丸とみられ、県警は安倍氏の銃撃に使ったものと同じ銃から発射された可能性があるとみて、詳しく鑑定する。
現場は、宗教法人「世界平和統一家庭連合」(旧・世界基督教統一神霊協会=統一教会)の関連施設が入る奈良市三条大路1丁目の4階建て建物。
山上容疑者の母親が教団の会員で、同容疑者は「(教団に)恨みがあった」と説明している。県警は11日に続き、12日も捜査員約10人が建物に入り、朝から現場検証を再開した。
捜査関係者らによると、弾痕のようなものが確認されたのは、通りに面した建物1階のドア付近。穴の角度などから、ドア側に向かって右方向から斜めに銃を発射したとみられる。
穴は約50センチ四方の狭い範囲に6カ所あり、一部に金属片が残っているのを確認したという。ドアの金属部分には、弾丸が貫通したような痕もあった。
原文出處 朝日新聞