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安倍晋三元首相、演説中に銃撃され死亡 約7年8カ月の歴代最長政権


自民党の安倍晋三元首相が8日、演説中に銃撃され、死亡した。67歳だった。第2次安倍政権の発足以降の連続在職日数は2822日。約7年8カ月に及び、佐藤栄作元首相を抜いて歴代最長だった。憲法改正を悲願としていた。

安倍氏は1954年、安倍晋太郎元外相の次男として生まれた。成蹊大学卒。神戸製鋼所での勤務を経て、晋太郎氏の秘書官となった。晋太郎氏の地盤を引き継いで93年の衆院選に立候補し、初当選した。

2001年に小泉内閣で官房副長官に就任し、小泉純一郎首相(当時)の電撃的な北朝鮮訪問に同行。拉致問題で強い姿勢を示し、外交手腕と政治家としての存在感に注目が集まった。

03年に自民党幹事長。06年に自民党総裁となり、戦後最年少の52歳で第90代首相となった。しかし、体調不良などから約1年で退陣した。自民は09年衆院選で民主党に大敗して下野。安倍氏は12年、野党だった自民党総裁に再選され、同年の衆院選で政権を奪い返して首相に返り咲いた。

13年に賛否が割れた特定秘密保護法を成立させ、14年には消費税率を5%から8%に引き上げた。15年に集団的自衛権の一部行使を認めた安全保障関連法を成立させた。19年に消費税率を再度引き上げ、10%とした。大胆な金融緩和などを柱とする経済政策「アベノミクス」を打ち出した。

新型コロナ対策にあたっていた20年9月、持病の潰瘍(かいよう)性大腸炎の再発を理由に辞任した。

第2次安倍政権では、森友学園への国有地売却問題、獣医学部新設計画をめぐる加計学園問題、税金を使って開催する「桜を見る会」に地元支援者らを招待していた問題が相次いで発覚。「長期政権のおごり、弊害だ」と批判されたが、丁寧な説明を尽くすことはなかった。

退陣後には自民党安倍派の会長に就任。自民党内にも強い影響力があり、憲法改正や防衛費の増額の実現に意欲を見せていた。

原文出處 朝日新聞