欧州連合(EU)は23日の首脳会議で、ウクライナを「EU加盟候補国」として承認した。ウクライナは、EU入りに向けて第一歩を踏み出した。ロシアの侵攻から4カ月を迎え、戦況が厳しくなる中、EUの決定は大きな政治的追い風となった。
ウクライナのゼレンスキー大統領は同会議にビデオで出席した。「わが国が独立してからの約30年で、最も重要な決定だ」と喜びを語り、27カ国の首脳それぞれに謝意を示した。
ミシェルEU大統領はツイッターで、ウクライナのほか、隣接するモルドバも加盟候補国として認められたと発表し、「歴史的な瞬間だ。われわれの将来は共にある」と発信した。
EU加盟には、税制や知的財産の保護、食品安全、雇用制度など35分野別の交渉を行い、EU基準に達したと認定される必要がある。旧東側からの加盟では、ポーランドやハンガリーが申請から10年、ルーマニアは12年かかった。
欧州委員会は17日、ウクライナの加盟候補国認定をEU加盟国に勧告した際、EU入りには汚職対策や司法改革を進める必要があるとの見解を示している。
原文出處 產經新聞