北海道・知床半島沖で乗客・乗員計26人が乗った観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故で27日、船体が作業台船上に引き揚げられ、陸揚げに向けて網走港に入港した。船体はシートで覆われ、海上保安庁は今後、船内の捜索や船体の調査を進めていく。
カズワンの船体は移動中だった24日、ウトロ漁港(斜里町)の沖合で海底に落下。26日に再びつり上げられ、水深の浅い地点に移動して船内の水をポンプで抜いたうえで、27日未明に台船の甲板にクレーンで引き揚げられた。
台船は同日午後2時半ごろ、網走港に入港。船内に残った水をさらに抜いた後、機関室などを中心に行方不明者につながる手がかりがないか調べる。陸揚げは29日を予定しており、船体の傷やエンジンの状態、計器類のデータなどを調べ、浸水や沈没の経緯の解明につなげたい考えだ。
原文出處 朝日新聞