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露黒海艦隊旗艦「モスクワ」沈没 露国防省が発表、東部で攻勢


ウクライナ侵攻で、ロシア国防省は14日、黒海艦隊旗艦の巡洋艦「モスクワ」が沈没したと発表した。ウクライナ軍の攻撃で損傷した可能性がある。露軍は同日もウクライナ東部や南部への攻撃を継続。一方、同国首都キーウ(キエフ)近郊ブチャなどを訪れた国際刑事裁判所(ICC)のカーン主任検察官は、民間人の多数の犠牲は「虚偽ではない」とし、法に基づき責任者を処罰する意思を示した。

露国防省によると、「モスクワ」では14日、火災が起き、弾薬に引火して爆発が発生。修理のために曳航(えいこう)中に暴風に遭い、復元力を失って沈没した。乗員は避難していたという。火災原因は調査中だとしている。

これに先立ち、ウクライナ軍は南部オデッサ近くの黒海海域で、同国軍の対艦巡航ミサイル「ネプチューン」2発が「モスクワ」に命中したと発表していた。

露軍はウクライナ南部や東部に、海上からもミサイル攻撃を実施。黒海海域では海上封鎖も行ってきた。司令部の機能を持つ「モスクワ」の喪失で、露軍の作戦に支障が出るのは避けられない見通しだ。

露国防省は14日、ウクライナ東部ルガンスク州やドネツク州各地で、ウクライナ軍の弾薬庫や装甲車を空爆で破壊したと発表。ドネツク州当局によると、露軍の攻撃で3人が死亡した。ウクライナメディアによると、攻防が続く南部ヘルソン州の都市アリョシキの市長は同日、同市が露軍に占領されたと明らかにした。

一方、ICCのカーン氏は同日、数百人、もしくは1千人を超える民間人が死亡したとされるキーウ州のブチャやボロディアンカを訪問。同氏は記者会見で「ロシアとウクライナの双方から聞き取りを行い、公正な裁判に向けて戦争犯罪の証拠収集を進める」と述べた。ウクライナメディアが伝えた。

原文出處 產經新聞