「多くの国が連帯を表明するために国旗を撤去してくれたことに、私たちは深く感動した」。台湾のフリーダイビング協会のフェイスブックに最近、このような感謝のコメントがつづられた。日米など10カ国の選手に向けたものだった。
発端は9月下旬に地中海の島国キプロスで行われたフリーダイビングの世界選手権だ。台湾選手5人が参加し、その様子は動画配信サイト、ユーチューブを通じて世界にライブ配信されたが、終盤の28日の配信の際、台湾選手の紹介欄にあった、「国旗」に相当する「青天白日満地紅旗」が突然、非表示となった。
中国当局が主催者に圧力を加えたとみられるといい、「スポーツに政治が干渉するのは許せない。台湾と痛みを共有したい」と、まず日本代表が主催者に自国の国旗の取り下げを要請。ロシア、米国、オランダ、スロベニアなども続き、最終日にはほとんどの選手の紹介欄で国旗が非表示になった。
その後、主催者は、中国での配信に影響が出たことから台湾の旗を非表示にしたと説明し、一連の対応の不手際を謝罪した。
最近、外国の要人が頻繁に台湾を訪問するなど、政治、外交分野で台湾の存在感が注目される中、スポーツ分野でも台湾を支援する国際社会の輪が確実に広がっている。
原文出處 產經新聞