台湾の中央感染症指揮センター(新型コロナウイルス対策本部)は25日、域内で新たなコロナウイルス感染者は同日に確認されなかったと発表した。台湾で新規感染者がゼロになったのは5月9日以来108日ぶり。人口約2300万人の台湾でこれまで確認された感染者は計1万5939人、死者は830人で、周辺の国や地域と比べ極めて低く抑えられている。
台湾では5月中旬、大手航空会社のパイロットが海外で感染したことをきっかけに、北部の台北市、新北市を中心に感染が急拡大。連日、新規感染者が500人を超えた時期もあった。当局は飲食店、映画館、理髪店などに営業停止を命じ、小中高大すべての学校を休校させるなど、人同士の接触を徹底的に抑制し、感染者だけでなく接触者も突き止め、強制隔離などの対策を取ったことが奏功し、約3カ月半をかけ感染者数をゼロに戻した。
陳時中・衛生福利部長(厚生労働相に相当)は会見で「ゼロはとてもうれしい数字だ。これからも気を緩めることなく、水際対策を徹底するなど引き続き警戒していきたい」と述べた。
原文出處 產經新聞