広島の「平和の鐘」などを手掛けた鋳物製造の「老子製作所」(富山県高岡市)が民事再生法の適用を申請したことが29日、分かった。申請は28日付。帝国データバンクが発表した。負債総額は約10億6000万円。
同社のホームページなどによると、江戸時代中期に創業。釣り鐘製造では国内最大手で、特に大型和鐘の製造技術で知られる。これまでに数万個以上の釣り鐘を製作し、国内では約70%のシェアを占める。平和の鐘のほか、皇居二重橋前の高欄などを製造した。
平成元年3月期には11億円程度の売り上げがあったが、リーマン・ショック以降は受注が伸び悩んで収益が低迷。令和2年3月期は2億1000万円まで売り上げが減り、自力再建を断念した。
原文出處 產經新聞