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米韓軍が合同演習開始 規模は縮小 北の出方は?


米韓両軍は8日、朝鮮半島の有事を想定した合同指揮所演習を開始した。18日まで。米韓合同軍事演習はバイデン米政権発足後初めて。韓国軍によると、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、大規模な兵力を動員する野外機動訓練を実施せず、従来に比べて規模も縮小した。

北朝鮮を過度に刺激することを抑えた形だが、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は1月の党大会で、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権に向け関係改善の前提として米韓演習の中止を迫っていた。

北朝鮮が米韓演習を口実に新たな軍事的挑発を仕掛ける可能性も警戒されており、北朝鮮の出方が注目される。金氏の意向を受け、文大統領は、演習に関して「北朝鮮と協議できる」と発言。韓国の与党議員らは、演習の延期を求める声明を出していた。

米韓演習をめぐっては、トランプ前大統領が2018年の金氏との会談で中止する考えを示して以降、中止や規模の大幅縮小が繰り返されてきた。昨春の演習は新型コロナの影響で中止された。今回もコンピューターシミュレーションによる図上演習が中心となる。

米軍側が持つ有事作戦統制権(指揮権)を韓国軍に移管するための検証も、昨夏の演習に続いて実質見送られる。文大統領が当初、描いていた任期内の統制権移管は絶望的となった。

原文出處 產經新聞