台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター
2020台湾映画上映&トークイベント「台湾映画のいま〜進化する多様性」全ラインナップ!
5年目を迎えた台湾文化センターとアジアンパラダイス共催の台湾映画上映イベント、今年は全て新作と未公開作品で台湾映画の「進化する多様性」を伝えていきたいと思っています。
ラブ・ファンタジー、シリアスな社会派、アクション・サスペンス、ドキュメンタリー、短編、青春映画、コメディなど、ここでしか見られない話題作と注目作がずらり。
今年のトークゲストは、昨年このイベントでも上映して好評を得た『High Flash〜引火点』の莊景燊(ジャン・ジンシェン)監督。
新作『よい子の殺人犯(原題:最乖巧的殺人犯)』を携えて出演していただく予定です。
(各国の出入国の状況により変更の可能性があります)
☆開催予定と作品
8月1日(土)14時〜 『ぼくの人魚姫(原題:傻傻愛你,傻傻愛我)』(2019年)
監督:藍正龍(ラン・ジェンロン)
脚本:徐譽庭(シュー・ユーティン)
出演:Leo
郭書瑤(グォ・シューヤオ)
藍正龍(ラン・ジェンロン)
恬妞(ティエン・ニウ)
張庭瑚(チャン・テインフー)
人気俳優藍正龍(ラン・ジェンロン)の初監督作品。ダウン症の青年の初恋を通して、ハンディのある子供の家族や社会との関わり、愛と勇気を描いたハートウォーミングストーリー。
恵まれた家庭で育ったダウン症の青年は、ある日海の向こうから泳いでくる一人の女性と出会い、大好きな絵本「森の王子と人魚姫」の人魚に出会えたと大喜び、一目で恋をする。しかしこの女性は、嫌な客から逃げて船から飛び降りて泳いできた風俗嬢。
ある日アメリカ留学中の兄が教えてくれた絵本作家の行きつけのカフェで作家と会うことができた青年は、絵本の人魚と出会えたことを作家に告げる。スランプで長い間筆が止まっている作家は、最初は彼をいぶかしがっていたものの次第に彼のピュアな心に気持ちが動かされていく。そして、作家はその風俗嬢を手配して人魚の衣裳を着せ、主人公に会わせるのだが…。
🎤トーク:作品解説と台北電影節について
8月22日(土)14時〜『楽園(原題:樂園)』(2019年)
監督:廖士涵(リャオ・シーハン)
出演:王識賢(ワン・シーシェン)
原騰(ユアン・タン)
許安植(シュー・アンジー)
薬物中毒の更生施設を運営する1人の男性と青少年たちとの物語を、実話をもとに映画化されたヒューマンストーリー。
30年の長きにわたって薬物中毒患者だった華哥は、自ら立ち直り同じような青少年たちの更生を助けるため農園を運営している。
華哥は一筋縄ではいかない少年達に暖かく、時に厳しく指導し、農作業を通して社会復帰へ向けて努力してきたが、ある日新たに鼠仔が入って来た時、穏やかだった農園の生活に葉問が起き始める。くすぶっていた火種はあるきっかけで引火点となりコミュニティーの崩壊へと繋がっていった。彼らはこの危機の出口を見つけられるのか…。
🎤トーク:作品解説と実話の映画化作品について
8月29日(土)14時〜 来『ここからの未未(原題:未來無恙)』(2019年)
監督:賀照緹(ハー・ジャオティ)
花蓮に住む2人の貧困家庭の少女の成長を追ったドキュメンタリー。彼女達の10代から大人になるまでの7年を描き、監督は100を超えるバージョンの編集をした。
ふたりの少女の成長記録から、家庭内暴力、同性婚、貧富の格差など台湾が抱える社会問題も浮き彫りにされる。
「私は諦めたくない!」 少女は言う。
ひとりで大人の世界へ進んで行く…それはまさに一種のサバイバルゲーム。
勇敢な女性になる為、18才の彼女達は自分の人生と向き合う。
🎤トーク:作品解説、ドキュメンタリー映画の現状
9月12日(土)14時〜 『狂徒』(2018年)
監督:洪子烜(ホン・ズーシュアン)
出演:吳慷仁(ウー・カンレン)、林哲熹(リン・ジャーシー)、謝欣穎(シエ・シンイン)
李千娜(リー・チエンナ)
台湾では珍しいサスペンス・アクション。洪子烜監督の長編第一作。台北電影奨の視覚効果賞と芸術貢献賞、金馬奨で撮影賞とアクション賞を受賞。
プロバスケットのスター選手だった文睿は、ある事件によりバスケ界を追放され、借金返済のため裏社会で車泥棒の片棒を担ぐ日々。そんな時世間を騒がす銀行強盗と遭遇、巻き込まれた彼はしかたなく手を組み命知らずの大勝負をかけることに…。
🎤トーク:作品解説、台頭する若手監督たち
9月26日(土)14時〜 『孤独なあなたたちへ(原題:致親愛的孤獨者)』(2019年)
監督:練建宏(リエン・ジエンホン)
廖哲毅(リャオ・ジャーチー)
于瑋珊(サニー・ユィ)
出演:林慈恩(リン・ズーオン)
李雪(リー・シュエ)
張寗(チャン・ニン)
“孤独”をテーマに、舞台とドラマ、小説、映画で展開している作品の映画版。小玉、凱涵、小薰という3人の女性それぞれを主人公にした3編のオムニバスで、舞台とは違うキャストで演じられた。
このうち2作は2018年の台北電影節と2019年の大阪アジアン映画祭でも単独で上映された『2923』、台北電影節で上映された『破窗效應』という短編。
『小玉(破窗效應)』
監督:練建宏(リエン・ジエンホン)
出演:林慈恩(リン・ズーオン)、鍾政均(ジョン・チェンジュン)
内容:内向的で寡黙な12歳の小玉は友達もいなかったが、唯一の楽しみは放課後に書店で恋愛小説を読むこと。若い男性教師との燃えるような瞬間を夢見ていたが…。
『凱涵(破窗效應)』
監督:廖哲毅(リャオ・ジャーチー)
出演:李雪(リー・シュエ)、謝欣蔚(シエ・シンウェイ)
内容:屏東から台北の大学に入学した凱涵は、手違いで大学の宿舎には中国からの留学生がすでに入居していて、おまけに財布までなくして一文無しに…。
期待していた大学生活
『小薰(2923)』
監督:于瑋珊(サニー・ユィ)
出演:張寗(チャン・ニン)、劉冠廷(リウ・グアンティン)
内容:受刑者からの依頼で面会人になる仕事をしている小薰は、ある日孤独な青年が気になる。その青年から続けて指名を受けて面会にいくうち、心が近づいていく。
🎤トーク:作品解説、台湾の短編映画事情
10月10日(土)14時〜『アウトサイダー(原題:鬥魚)』 (2018年)
監督:柯宜勤(クー・イージン)
出演:林柏叡(リン・ボールイ)
王淨(ワン・ジン)
安以軒(アン・アン)
藍正龍(ラン・ジェンロン)
張勛傑(マイケル・チャン)
2004年に大ヒットした青春純愛ドラマの映画化で、時代を1987年に移し、ドラマ版のメインキャストも特別出演している。
幼い頃から実の兄弟のように育った于皓、立傑、勳奇は不良として名だたる3人組だが、その真っ直ぐな姿勢と固く結ばれた絆は向かうところ敵なしだった。あるとき、3人のリーダー的存在・于皓が、かねてから因縁のつけられていた阿豹と傷害事件を起こし警察沙汰になると、偶然現場を通りがかった同じ高校に通う少女・小燕子の証言によって助けられる。不良と令嬢。生活格差が違いながらも同じ村に住む彼女に、于皓は幼い頃から憧れていたが、この出来事をきっかけに恋に落ちる。
🎤トーク:作品解説、明日を担う若手俳優たち
10月24日(土)14時〜『よい子の殺人犯(原題:最乖巧的殺人犯)』 (2019年)
監督:莊景燊(ジャン・ジンシェン)
出演:黃河(ホアン・ハー)
王真琳(ワン・チェンリン)
日台のアニメ文化を背景に、アニメオタクの主人公と貧困家庭や孤独、引きこもりなどの社会問題も盛り込んだ作品。
家庭は廃墟、そこに住む私たちはゴミなのか…母親と認知症の祖父と暮らアニメオタクでニートの阿南の家に、突然亡くなった父の弟が見るからにはすっぱな女性を連れてここは自分の家だと乗り込んでくる。
そんな中、日本のアニメ「ボビッター」に夢中な青年は、同類マニアの中の一人の女の子に恋をする。彼女が欲しがるレア物のボビッターの着ぐるみを買うためにバイトを始め、認知症の祖父の預金をこっそり借りて購入。彼女との甘い夢が実現しようとした矢先、思いも寄らないことが起こり阿南は失意のどん底に。そして、家庭ではとんでもないことが起きてしまう…。
🎤トーク:スペシャルゲスト莊景燊監督による作品解説とQ&A
11月28日(土)14時〜『ギャングだってオスカー狙いますが、何か?(原題:江湖無難事)』
(2019年)
https://www.youtube.com/watch?v=faK_vkI1WHA
監督・脚本:高炳權(ガオ・ピンチュアン)
出演:邱澤(ロイ・チウ)
黃迪揚(ホアン・ディーヤン)
龍紹華(ロン・シャオホア)
姚以緹(ヤオ・イーティ)
映画青年と黒社会が巻き起こすブラックコメディ。金馬奨で助演女優賞、デザイン奨ノミネート。台北電影奨でも助演女優奨など7部門にノミネート。
映画作りを夢見るふたりの青年が、ひょんなことから脚本を見た黒社会のボスから愛人をヒロインにすることを条件に投資を受け、待望の製作スタートを開始。
ところが事故でボスの愛人シャネルが死んでしまい、このままだと映画製作どころか自分たちの身が危なくなる2人は、シャネルにそっくりなドラッグ・クィーンを身代わりにして映画製作を続行させる。シャネルの死体と身代わりと共に日本ロケに向かうのだが、黒社会の抗争に巻き込まれてしまう。果たして彼らは映画を完成させることができるのか…。
🎤トーク:作品解説、金馬奨レポート